第5回 流山市景観シンポジウム / 市民一人一人の力が緑を保全する

第5回 流山市景観シンポジウムに参加し
『景観を守るために、市民はどう活動すれば良いのか?』について思うところを書いていきます。
長文になりそうなので、箇条書き&上から目線のような文体になると思いますがご容赦ください。

第5回 流山市景観シンポジウム会場.JPG

『開発反対!これ以上森を伐採するな!』...と口で言うのは簡単。それだけじゃ単なる外野の戯言。
現実的に、流山市の都市計画(街づくり)全体像を把握し問題点や私案を自分なりに理論立てないと。...と思い立ったのが数年前。

流山市都市計画マスタープラン⇒【平成24年9月更新】
流山市街づくり⇒【条例】 / 【委員会】
などなどをプリンアウトし、コツコツ1年かけて自分なりに勉強してみました。
※流山市HPがリニューアルされ、当時のお気に入りURLもすべてリンク切れ(T_T)

そして、2012年「街づくり委員会公募市民委員」に応募しましたが、二次面接で落ちました(^^;)
面接官(部長さん)を前に...当時流山市肝煎りの【西平井・鰭ヶ崎地区の区画整理】に関して
『どうして、こんなどこにでもあるような住宅街計画なんですか?
これじゃ【都心から一番近い森のまち】の看板倒れじゃないですか!』


ガキの頃から、TPO弁えず、言ってしまう私の悪癖です(^^;)
そんな大言壮語しちゃったら、そりゃ落とされますわな(^^;)

...で。考えを変えて
私にとって【流山の景観計画=緑(森・田園)の保全と活用】
どこか、そういう活動している団体(NPO)に入れてもらおうかな?
流山市民活動推進センター⇒【登録団体一覧】 を見たはいいけど...

「えぇー!?こんなにあるの?
どうして似たような団体が乱立して、ひとつにまとまらないの?
もっと、流山全体の景観保全を目指している団体ってないの?」

そんな疑問を、ある市民活動推進団体の代表さんにぶつけてみたら
「そりゃ無理だよ。
みんな主観で活動しているんだから
仮に【流山を近代的ビルの街にしよう!】という団体があったら
仲良く一緒にやっていける?」

ご尤もでした(T_T)

また、知人の不動産屋とかデベロッパーに相談しても
「森を拓いて住んでいる奴が、森を残せと言ってる。
ちゃんちゃら可笑しい。四の五の言う前に、自分の金でその土地を買えよ!」

ご尤もです(>_<)

そんな事が重なって【都心から一番近い森のまち流山】自分はそれに何もできない無力の存在。そんな気持ちになっていたのですが・・・昨年



鰭ヶ崎三本松古墳の変貌→【1】/【2】 嗚呼、土地ギリギリに崖を削った40年後の影響がこれだ。やっぱり、ただ黙って見ているだけでいいのだろうか?




そして、追い打ちをかけたのが...昨年末のこれ(動画再編集)
流山市役所も、すぐ隣の森が消える事に、ただ指を咥えていたのではなく。
飛地山を(災害時の一時避難場所としても活用できる公開緑地として)買い上げようとしたが、予算がとれず断腸の思いであったとの事ですが・・・。

そんな時に知人を介してこの告知が⇒【第5回流山市景観シンポジウム】(リンク切れ!?)
正直、このシンポジウムには行く気持ちになりませんでした。だって...
「シンポジウムやりました」=「市民の声はちゃんと聞いてます」
てな、ポーズをとっているだけのイベントと思っていました。
そんな、帳尻合わせのイベントに行く気持ちにはなれんわ!
また、この市民団体(流山市都市景観形成基本計画策定に関与したメンバーで構成され、都市計画課と唯一リンクしている)⇒【NPO法人流山景観フォーラム】
『流山市とのコラボレーション、あるいは、会員の智恵の出し合いにより、多くの景観阻害要因を探索して素晴らしい景観都市流山に変貌させようではありませんか。』当該組織の設立主旨は非常に崇高な文面になっているけど、活動内容が平成24年度で中断していてその後、何をどう活動しているかさっぱりわからないし。

ところで・・・
流山市景観まちづくりアドバイザーっていう先生方はちゃんと仕事してんの!?
無駄に税金払っているんじゃねーぞ!...って。どんな連中だか見てきてやる!
...と。憤懣遣る方無い思いが沸々と湧きあがり、結局行ってきましたf(^、^;



ここからが本題になります。前半、このシンポジウムについて散々偉そうに講釈垂れて誘った、当の本人がいつまで経っても会場に現われない(-"-) もぅ怒り心頭MAX、戦闘モードになりました。

第5回 流山景観シンポジウム.JPG

第5回 流山市景観シンポジウム会場には、おそらく数わせの義理参加と思われる、住設・建設ギョーカイの聴衆やおそらくアドバイザー先生の教え子と思われる学生達がいましたが。観客全体でも70〜80人で閑散としています。私は関係者(お偉いさん)席のすぐ後ろに陣取りましたが、最期まで誰も来なかったし、例の講釈夫人も、結局来やしない(-"-)
※.この講釈夫人、自分の不参加は伝えず「是非、参加してください」「どうぞご参加ください」と言うのが常だと、後日知りましたけど(-"-)

先ずは。井崎市長の挨拶
「流山は人口が増えています!流山を愛する住民が年々増加してます!」PR
今日は、怒り新党なので、私は拍手もしませんでした(1)
次。流山市景観まちづくりアドバイザー[八馬 智 氏]の基調講演
まるで、ブラタモリの自慢話...私はブラタモリやトマソンは好きですが
今日は、怒り新党なので、私は拍手もしませんでした(2)
次。流山市景観まちづくりアドバイザー4名によるパネルディスカッション
純粋に流山の景観を憂いて話を聞いていると思われる聴衆は、全体の半分以下。
あとは早く時間終われよ!・・・という義理参加者の怠惰感を感じていました(苦笑)

ディスカッション進行役の[横内 憲久 氏]が聴衆に質問を促しますが、誰も挙手をせず、その後もただ漫然と時間が経過していきます・・・もぅ、堪らず。私、挙手の口火を切ってしまいました。

興奮してますから、理路整然と話すことはできず。質問主旨は主催者[流山都市計画課]に向けた内容。
かいつまんで言えば・・・
市民がアドバイザーに求めるのは「景観の面白がり方」 じゃなくて、役所の縦割り行政をとっぱらった「景観保存の指導」です。もっとアドバイザーの先生方に権限を与えて活動してもらいたいです。

そもそも望ましいシンポジウムは、アドバイザーからの一方的な講演ではありません。
実際に景観保存に汗を流している市民(団体・グループの代表)にも登壇してもらい、景観問題点の現況や市民レベルで可能なこと不可能なことの意見交換することだと思います。
...で、それに対する市役所担当の返答は。
『えぇ〜。このシンポジウムは各団体の主張を発する場でなく
また役所として、そのような団体は一団体しか把握しておりませんので・・・ごにょごにょ』


具体的な団体名は言いませんでしたが、活動停止しているあの団体ですね(-"-)...てかさ!
シンポジウムやるなら、喧々諤々の討論会のようにやらなければ意味ないじゃん!
ま、ここまで強くは言いませんでしたが...(マイクもすで離されたし^^;)
とどのつまり、都市計画課の課長さんは、やんわり「善処致します」と返答されました。

ま、そりゃね。
個々の係争物件まで代表さん呼んだら、時間的にも収拾つかないだろうけど。せめて、各分野(宅地・マンション、耕作放棄地活用、里山保全)から計4名くらいの代表を選抜(抽選?)して、アドバイザーの先生方と意見交換してもらったら、もうちっとは活発な討論会になると思うんですけどねぇ。なんかね、市の対応は、このシンポジウムはこっそりと済ませたい...みたいな空気が見え見えなんですけど(-.-)

ま、とにかく。
ネガティブマインドMAXで、はじまってしまったイベントでしたから、全体通して感想7割は「やっぱり来るんじゃなかった」という気持ちでした(苦笑)

でも、感想3割...「来て良かった!」と思うところがありました。



景観アドバイザーは、ちゃんと仕事してます!
流山おおたかの森にあるマンションを設計を変えさせた。
本来の設計図では、片側の棟が車窓風景から完全に森を遮蔽してしまうので、その棟の向きをずらしてくれてと要請。事業者は市役所に乗り込んで、設計変更を渋ったが最終的には設計変更を呑んで、車窓風景の緑の景観を保全させた。

景観アドバイザーは、つねに土地所有者権限の強い「民法の壁」に立ち塞がれます。できる事は、デベロッパーや事業者に景観を損なわないようお願いをするだけ。利益優先の事業者が、その意向を汲む事は皆無に等しい。しかし、流山市は他の自治体に比べ、景観優先の空気は事業者に伝わっている。
よりよい景観を形成するには、法や条例では難しい。施主・発注者に景観への思いを訴え、理解を得るのが一番である。とりわけ、ユーザーである市民の大きな声が、計画変更も余儀なくするのである。


先ず市民自身が、生活を楽しむこと!
流山に観光客を誘導する知恵はありませんか?という聴衆の質問に。
流山は大量の観光客を受け入れられる、キャパと施設はない。
流山の魅力は、住みやすい街、楽しそうな街というところである。
住民自身のエンジョイライフを発信することが、行ってみたい街、住んでみたい街となる。


景観保全は楽しむことからはじまる!
自分が楽しいと思うことが共感の第一歩。
多数の市民が、流山の緑の景観(森)を残して欲しいと思っている。
しかし、緑を残せと不平を言うより、すすんで緑を楽しみましょう。

アドバイザーの先生方の流山の景観(森)に関する共通認識は、都心に近い住宅都市であるのに関わらず、住宅地を縫うように緑が残り、生活範囲の中に必ずこんもりとした杜が存在する希少性。

私は【東葛人的道楽】という自転車ブログと出会い、ポタリングでの流山の魅力再発見や歴史散策や野鳥観察の楽しさに共感し、現在に至っています。
関西出身の東葛人さんは、下総台地特有の谷津&里山の風景に感動し、それを私に教えてくれました。なるほど、景観アドバイザーの先生方のおっしゃっていた事、そのまま自分に当てはまっていた事に気づかされました。

今回の景観シンポジウムで、最も印象強かった事。
開発事業者を動かすのは、市民の力だという事。
開発事業者が恐れているのは、世論の力だという事。

『自分一人が発言したところでなんの影響力もない』という気持ちが、業者にとって、一番好都合の状態なんですね。署名運動でも、個人のブログ・facebookでも、緑の保全意識が広がっていく事が、開発事業者にとって一番の脅威だそうです。

むやみに開発事業者と対決姿勢にならず
『流山の資産(緑との調和)を宜しく頼むよ!』
という思いを伝える事が重要なんだと、思い知らされました。

・・・と、言いつつも。結局、目先の利益誘導だけを考えて
景観を台無しにした開発業者の悪口は、言い続けるかもしれないけど(苦笑)


末筆ながら・・・
この日は運河〜新川耕地の斜面林〜生家跡の流山市加1丁目を経由〜幼い頃から景観変貌を見て来た〜平和台〜前平井の順に生涯学習センターまでずっと歩いてみました。
斜面林も新川耕地も、今現在はまだ自然を多く残しています。でも、三本松古墳や飛地山のように、知らない間に、裸にされてしまう可能性は、ますます高まっています。

2015.02.08.JPG

ま、ネガティブ全開で景観シンポジウムに参加しましたが。
自分でも何かできるんじゃないか?市民一人一人の一言が集まってくれば...例えば
緑を楽しいと感じる事を綴っていく事が、景観保全の一助になっていくのかも知れない。
だいたいやねぇ〜(竹村健一 風味)
新築マンション&分譲住宅を増やしたころで、50年もしたら廃墟か空家。
低層マンション&緑地を多く残した都市の方が、事業者にとっても50年先まで仕事が続くやないの。
半世紀先を見通す事、しとかなあかんよ。...てな具合で。
市民の景観優先志向を尊重する開発業者しか、流山に参入できなくる空気が生まれるかも?
とポジティブに行こうと思いました。ま、甘いっちゃ甘い考えですけどねf(^、^;

長文、失礼しましたm(_ _)m

posted by たすけ at 2015年03月01日18:19 | イベント・お祭り | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする